逆子と心身の緊張

逆子にはお灸が効く、と聞いていらっしゃる方が時々あります。鍼灸院は初めてで、緊張した表情で来る方が多いです。

 
 
なぜ、逆子になるかはよくわかっていませんが、何人も見ているとある共通点があるように思えます。
 
1.初めての妊娠
 
2.体が冷えている
 
3.体が硬い
 
4.精神的にも緊張気味
 
といったようなことです。
 
初めての妊娠で不安があったり、もともと冷え性で体が硬く、お腹も張りやすかったりする方が多いような気がします。
 
お灸はどんなに熱いんだろう、逆子は治るのかしらと硬ーい表情でいらっしゃるので、まず緊張をとるところから始めます。
 
硬いところ、特に太腿の付け根をほぐして循環をよくし、体を温め、心身ともにリラックスさせてから三陰交にお灸をすると、お腹が緩んで赤ちゃんが動き出します。
これは本当に不思議です。何がつながっているのかしら。
 
 
実は、私も最初の子が逆子でした。その時かかっていた先生はお腹の外から赤ちゃんを回転させて治して下さったのですが、次の受診までにまた戻ってしまう子で、3回治していただきました。
 
最後は治した後腹帯でグルグルに巻き、3日間くらいお風呂も入らないでそのまま固定してやっと落ち着きました。
その先生はお上手な方でしたが、外から回転させるのは危険もあるので今ではほとんどやらないようです。
 
今思えば私も冷えや緊張が結構あったと思います。
 
 
私が鍼灸師になったのは3人の子どもを産んだあとだったので、自分の妊娠中は逆子のお灸も安産のお灸も知りませんでした。
 
三陰交にお灸をして赤ちゃんが動くの、体験してみたかったなあ。

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歩くとき、脚に力が入らない③

大腰筋が弱って仰向けで脚が上がらない、歩くとき力が抜けたようになる、という患者さん。

大腰筋以外にも股関節のバランスを崩す原因がありました。
 
何かと言うと、太腿の外側の硬さです。大腿筋膜張筋とそれに続く腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)が緊張していると脚が外側に引っ張られて股関節のバランスが崩れてしまうのです。
 
 
この患者さんは仰向けで膝を立て、内側に膝をもってくることができませんでしたので、太腿の外側をほぐしました。でも、ここって自分で触ってみるとわかりますが、とっても硬くてちょっと押しただけで痛いところなのです。
 
程度の差はありますが、誰でも痛い。誰かに強く押されるとビックリしちゃう痛さです。
 
筋肉ではなく靭帯ですから、痛気持ちいいということもあまりなく、「ごめんなさいね、ここはちょっと痛いんですよ」とお断りしながら、患者さんの様子も見ながら押しています。
 
でも、ここが緩むと腰が楽になりますし、腸脛靭帯は膝関節をまたいでいるので膝の外側の痛みも取れることが多いのです。
 
というわけで、股関節が不安定になっているこの方の治療は、
 
1.大腰筋を刺激して活性化する(目覚めさせる)
 
2.太腿の外側の緊張を緩める
 
3.胸やお腹(大胸筋や横隔膜・腹直筋)をほぐす
 
という3つの施術と自宅での大腰筋の刺激(足ブラブラ)で続けることになりました。
 

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山の花。サワフタギ。つぼみは小さいのですが、開くとおしべがワァーッと飛び出してきて急にボリュームが増します。おしべが多くて長いのですね。

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ツクバネウツギ。花の根元のガクが可愛らしい。春から初夏にかけてこのスイカズラ科の花がいろいろ咲きます。 

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歩くとき、脚に力が入らない②

①からちょっと間が空いてしまいました。

 
股関節が不安定で歩き方が心もとない、大腰筋が弱っているように考えられる、という患者さん。
 
大腰筋を刺激する方法はいろいろありますが、教室でよくやっているのは「すり足」です。腰を少し落とすようにして、足の裏が床から離れないように、歩幅も小さくして歩きます。
 
この歩き方だと、腰の奥になる大腰筋を使うので、逆に言うとそこが弱い人にとってはやりにくい動きです。
 
なので、仰向けに寝た姿勢で脚が上がらないこの患者さんもすり足がやりにくいはず、と思ったのですが、やっていただくとスイスイ足が出る・・・。
 
ふーむ、こういうケースもあるのか・・・。
 
 
では、別の方法で、と「片脚ブラブラ」をやっていただき、もう一度仰向け脚上げで確認してみると、ぴくりともしなかった脚が20㌢ほど上がるようになっていました。
 
片脚ブラブラというのは、片脚を10センチくらいの台に乗せ、浮いてる方の脚をブラブラ揺らすのです。大腰筋を刺激したい方の脚をブラブラさせます。
 
こんな運動で、と思いますが、このブラブラが大腰筋を目覚めさせるようなのです。
 
イラストだとこんな感じ。不安定なので、何かにつかまり、反動を使わないで小さく動かします。

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患者さんも「これなら簡単に、いつでもできます」と言われ、自宅で続けてくださって、少し股関節がしっかりしてきました。眠っていた筋肉が目覚めつつある感じです。

 

治療では、他に姿勢の改善を目指して肩や太腿外側の施術をしています。

全体の姿勢が股関節にも大きく関係しているなあと実感しています。

 

 

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股関節が痛いとき

股関節が痛くて立てない、長く歩けない、という症状の方が時々いらっしゃいます。

 
 
患者さんとして来る場合もあるし、体操で何とかしたいから、と教室に来ている人もいます。
 
今日は生徒さんから「友達で股関節が痛い人がいるけどどうしたらいいかしら」と相談されました。
 
年齢は60歳くらい、今まで痛くなったことはない、ということ。
 
まず、お勧めしたのはどういう時に痛いか観察してもらうことです。
歩き始めに痛い、歩いていると段々痛くなるが休んでいると治まる、朝起きた時に痛い、夕方痛くなる、脚の開き具合に左右差があるかどうか、痛くなる姿勢とかはあるのか、など。
 
 
以前に来た患者さんで、太腿の内側を鍛える健康器具を使ったら翌日立てなくなってしまった、という人がいました。お友達の家で10回ほどやっただけということでしたが、その人の筋肉には負担が大きくて筋肉のバランスが崩れてしまったようでした。
 
理論的に考えると、バランスを戻すためには逆バージョンの体操をすればいいわけです。というわけでお尻や太腿の外側を鍛える体操をやってもらって治りました。
 
施術で仙腸関節を引き締めただけで治ってしまう人もいます。 
 
脚全体の筋力強化をしないといけない場合もあります。
 
 
ひと言で股関節の痛み、といっても意外といろいろあるのです。
 

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春の山の花。キジムシロ。日当りのよいところに群生します。
 
可愛らしい花なので自宅に移植したら栄養がよすぎるのか葉っぱばかり大きくなって花が咲きませんでした・・・。やせた土地がいいのね。

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耳石によるめまい

22日付けの朝日新聞に載っていました(患者が医師に相談するコーナー)。

正式には「良性発作性頭位めまい症」といいます。
 
耳の置くの耳石というカルシウムの粒がはがれ落ちて三半規管の神経を刺激して起こるのだとか。
 
たまたま、先月この病気の方が二人、続けていらっしゃいました。
 
最初の方の時はいらした時にはまだ診断がついておらず、めまいと吐き気で病院へ行ったがCTで脳に以上はなく、耳鼻科でも何かわからないと言われた、ということでした。
 
「うーん、何でしょうねえ。とりあえず、CTで異常がないならマッサージは大丈夫でしょう」といいながら施術しました。
首や肩のまわりはずいぶん硬くなっていました。仕事もなかなかお忙しそうです。 
でも、首肩こりで頭痛になったりちょっとフラッとすることはあっても、そんなにひどいめまいや吐き気があるとも思えません。
 
マッサージでほぐれてかなり楽になったとおっしゃいました。
 
翌週、まためまいが出たので病院へ行ったら、「耳石が原因の良性発作性めまい」と診断がついたとか。そういえば、以前テレビでもやっていたなと思い出しました。
 
もう1人は、そのめまいのために動けなくて寝ている間に腰が痛くなった、という方
でした。いらした時にはめまいは治まっていましたので、腰痛の治療に専念できました。
 
 
記事には、原因は「よくわかっていません。閉経後の女性に多いほか、運動不足や睡眠不足の人にも起こりやすいと言われています。頭を激しくぶつけた時にも起こります」とあります。
 
患者さんはお二人とも中年の男性で仕事は忙しそうでしたから、原因としては「睡眠不足」が一番当てはまりそうです。
 
命に関わるような病気ではありませんが、結構激しい症状が出るものだと認識を新たにしました。
 

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          山の花。タチツボスミレ。アチコチに咲いています。

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治療室のパンフを新しくしました

治療室のメニューや地図などを載せたパンフレットを新しくしました。

久しぶりです。
 
ほのまき体操の紹介も入れてもらい、前より少し明るい色にしました。

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表紙と裏表紙。裏には地図が入っています。

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表紙をあけると、ほのまき体操の教室案内が目に入ります。イラスト書いてもらってよかった、と思いました。

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施術メニューです。妊娠中の方、産後3年未満の方は500円引きで3500円です。ここには書きませんでしたが、一応学割もあります(高校生3000円、中学生2000円だったかな)。
 
前回と同じデザイナーさんで、中身もそんなには変わっていませんが、印刷屋さんではなくネット経由の印刷で料金も前より安くなっていました。

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腸腰筋の縮みが原因の股関節痛

股関節が痛いという場合、先天的な股関節の状態(亜脱臼など)による炎症や仙腸関節との関係(仙腸関節がゆるんで股関節が窮屈になっている)などが考えられますが、腸腰筋の緊張が関係している場合もあります。

 
腸腰筋が関係していると、軽い痛みを感じたり、膝を胸につけるくらい寄せた時に股関節に違和感や引っかかり、痛みを感じることががあります。
 
腸腰筋はお腹の奥の方にあるので触るのが難しいのですが、腹筋をかき分けるようにして押してみると硬さや痛みを感じます。
 
施術では軽く押して揺らしながらほぐしていきますが、自分でやるのは難しいので(大体触ることも難しい)ストレッチをしてもらいます。

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イラストのように足を前後にして腰をぐーっと落としていくのです(イラストは左の股関節を伸ばしています)。左右やってみると痛い方の股関節の方が突張り感が強いはずです(逆に左右差がない場合は他の原因を考える)。

ストレッチしてからもう一度膝を抱えてみて、違和感などが消えていればOKです。1回では治りませんが、これを続けていれば縮みによる違和感は改善すると思います。

前になった脚は膝を痛めないように、必ずスネが床に対して垂直になるように注意して。膝が足先より前に出ると今度は膝にきます。

 

腰痛も同じですが、股関節痛も原因は様々です。

腸腰筋の硬さに左右差がある場合には筋力のアンバランスも伴う場合が多いので、そういう場合は腸腰筋の筋トレも必要になりますが、それはまた次回に。

 

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斜角筋の緊張で腕のしびれと顔の違和感

少し前に、腕がしびれて顔も何か変な感じがするという患者さんがいらっしゃいました。

 
首こりがひどくて腕の症状(しびれやだるさ)が出ることは割によくあることです。よくあることですが、首こりが悪化している証拠ですから放っておいてはいけません。
 
患者さんには「ひどい頭痛が続くとか腕に症状が出たら、首肩こりもワンランクアップですから放っておかないでくださいね」とよく言います。放っておいても自然に治ればいいのですが、多くの場合、段々ひどくなりそうなると治るのに時間がかかってしまうのです。
 
頭痛や腕の症状が出たら、すぐに飛んで来いとまでは言いませんが、よく観察して悪化しないかどうか気にかけて欲しいなあと思います。なんか変だけど、ま、大丈夫だろう、と軽く考えて突っ走るとろくなことはありません。
 
 
 
で、その患者さんに話を戻して。
腕の症状はわかりますが、顔半分に違和感がある(ちょっとしびれたような感じがする)というのは、もしかして脳の中に何かが起こっている? と心配になりますが、脳外科でCTも撮って異常なしだったということ。
 
それなら大丈夫かなと首と肩甲骨周辺を重点的にほぐしたら、次の時には腕も顔もかなり改善したとのこと。ふーむ、首肩こりで顔に違和感出ることがあるのだと、また一つ勉強しました。
 
 
ちなみに、その方の症状の原因は「斜角筋」でした。
頸椎の横突起(けいついのおうとっき)から出て、肋骨につながる筋肉。
 
首筋から出て肋骨をぶら下げるような感じになっている筋肉です。
最後の治療で斜角筋の起始と停止(筋肉の初めと終り。骨にくっついている部分)に鍼をしたら残りの症状がサーッととれてスッキリ〜、でした。

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2014年、今年はどんな年に?

あけましておめでとうございます。

おかげさまでおばた治療室も開業して15年経ちました。
 
 
15年前、開業に際して思ったのは、
 
・毎日少しずつでもいいので前に進みたい
・いいこと(もの)は広めよう
 
という二つのことでした。
 
毎日前に進む、というのはともすれば日々の忙しさにまぎれて十分にできたとは言えませんが、開業当初に比べると施術の手技も体の把握方法も大きく変わりました。
 
今までの方法ではうまくいかないことに突き当たり、それを何とかしたいと解決の道を探る、ということを繰り返しで、これからもよりよい道を探る日々だと思います。
 
 
いいこと(もの)は布ナプキン、自宅施灸(家庭でできるあまり煙くないお灸や塩灸)、ホームアロマ、ファミリーケアなど。
こちらも続けて行きたいと思っています。
 
 
ほのまき体操は昨年、ホームページやイラスト・動画でわかりやすく伝える試みを始めました。今年も動画やイラストを増やす予定です。まずはこのブログで文章だけで紹介してきた体操の動画化、イラスト化を目指します。
 
 
というわけで、宣言しちゃったからやらなくっちゃ!
 

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産前産後の股関節の痛み・・セルフケア

妊娠中や産後の股関節の痛みのセルフケアは腰痛対策とほぼ同じです。

 
要するに仙腸関節を引き締めて股関節を広げるための、大臀筋強化体操です。
例えば、一番簡単なのは寝ていてできるお尻引き締め。寝てもできるし、立ってやってもOKです。

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体操ではないけれど、お尻を落とす座り方のような「やってはいけない姿勢」にもご用心。

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おむつ替えの時のこういう姿勢もいけませんよ。お尻が広がっちゃいます。

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産後は忙しくて体操に気が回らないことが多いので、いつでもどこでもできることをポイントに考えます。

 
もちろんやれる余裕があれば、骨盤調整体操も有効です。

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こういった体操の中から、その方の体の状態(何が必要か)や環境的にできるかどうか(子育てのサポート体勢など)を考えて紹介しています。
 
自分でやってみようと言う方は、
1.お尻じギュッと力を入れ、引き締めて筋力アップ
2.割り座や横座りなどお尻が緩むことはしない
これを念頭においてやってみてください。

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